現代文最新傾向LABO 斎藤隆

入試現代文の最新傾向を分析し、次年度の傾向を予測する大胆企画

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

茂木健一郎『思考の補助線』/明大(政経)・山口大現代文解説

(1)なぜ、この記事を書くのか? 茂木健一郎氏は、トップレベルの入試頻出著者です。最近では、福井大学、金沢大学、山口大学、早稲田大学、明治大学、立命館大学、関西大学、青山学院大学、成蹊大学などの国語(現代文)・小論文で出題されています。 国語(…

ポピュリズム・その積極的意義とは何かー2017学習院大現代文解説

(1)今回の記事について 今回の記事は、「2017早大現代文・学習院大現代文・論点的中報告③・ポピュリズム」の追加版として、2017学習院大学・現代文(吉田徹「ポピュリズムにどう向き合う」)の解説をします。 gensairyu.hatenablog.com ここで、流行・頻出論点である…

「身体、この遠きもの」鷲田清一・1999東大国語(現代文)解説

(1)「身体論」・「心身問題」とは何か? 入試頻出論点、流行論点である「身体論」は難解です。難解ゆえに、読解問題として、ふさわしいから、頻出、流行になっているという側面が、あるように思えます。「身体論」は予備知識・教養がモノを言うので、入試国語(現代…

2013東大国語第1問(現代文・評論文)解説ー翻訳・異文化理解

(1)なぜ、この記事を書くのか? グローバル化、国際化の進展する現在において、政治・経済・社会などの様々な局面でグローバル化のマイナス面が鮮明になってきています。このような時こそ、「異文化理解」の重要性がますます高まってくるのです。 入試国語(現…

擬古文・文語文・青学大現代文解説『濹東綺譚』永井荷風・近代批判

(1)なぜ、この記事を書くのか?→擬古文・文語文を得意分野にしよう。 大学入試現代文(国語)・小論文における、擬古文(および、擬古文的な、一時代前の読みにくい文章、文語文)の出題率は、決して低下していません。 むしろ、最近では、じわじわ増加していま…

予想問題『身の構造』市川浩/早大教育・過去問ー身体論・身(み)

(1)なぜ、この記事を書くのか? 近代原理であるデカルトの「心身二元論」については、様々な批判があります。 近代化の進展により、以下のような深刻な病理が顕著になってきました。 様々な事物からの奥行き・味わいの消滅、自己確認と無縁になってしまった…