現代文最新傾向LABO 斎藤隆

入試現代文の最新傾向を分析し、次年度の傾向を予測する大胆企画

グローバル化

予想問題/「伝統的規範が支える民主主義」佐伯啓思(朝日新聞)

(1)なぜ、この記事を書くのか? 佐伯啓思氏は、入試頻出著者です。 佐伯氏の論考は、最近では、神戸大学、新潟大学、早稲田大学(政経)・(文)、立教大学、法政大学、中央大学、関西大学等で出題されています。 佐伯氏は、最近、「伝統的規範が支える民主主義…

予想問題/「死を考えること 人に優しい社会への一歩」佐伯啓思

(1)なぜ、この記事を書くのか? 佐伯啓思氏は、入試頻出著者です。 佐伯氏の論考は、最近では、神戸大学、新潟大学、早稲田大学(政経)・(文)、立教大学、法政大学、中央大学、関西大学等で出題されています。 佐伯氏は、最近、「現代文明批判」(現代文明論)」…

予想問題/「安くておいしい国の限界」小熊英二『朝日新聞』/国際化

(1)なぜ、この記事を書くのか? 「グローバル化(国際化)」に関する論点は、入試頻出論点です。 最近、「グローバル化」、「観光立国」についての、入試頻出著者秀逸な論考(「観光客と留学生 『安くておいしい国』の限界」小熊英二/2018・5・31『朝日新聞』「論壇時…

デモクラシーの諸問題/2018予想論点/体系的総整理⑤ 

(1)はじめに (今回の記事の記述は太字にしました) (赤字は当ブログによる「強調」です) (青字は当ブログによる「注」です) 今回の記事では、「デモクラシー」・「民主主義」に関連する当ブログの今までの記事を、体系的に整理して、紹介していきます。 適宜、「新情…

2014センター国語第1問(現代文)『漢文脈と近代日本』解説

(1)はじめに 本問は、漢文脈が江戸時代の武士階級にいかなる影響を与えたか、を論じた内容になっています。 「言語と人格形成の関係」は重要論点です。 最近では、「能動態・受動態の二分法」と「意志」・「自己意識」の関係にメスを入れ、「中動態」の存在意義に光を…

予想問題「未来世代への責任」岩井克人/地球環境問題・世代間倫理

(1)なぜ、この記事を書くのか? 現在は、異常気象、地球温暖化など「地球環境問題」に関する論点が、問題化しています。 「地球環境問題」は「科学批判」のテーマにおける重要な論点でもあります。 「科学批判」は、2017年度のセンター試験国語(現代文)、東大国語…

ポピュリズム・その積極的意義とは何かー2017学習院大現代文解説

(1)今回の記事について 今回の記事は、「2017早大現代文・学習院大現代文・論点的中報告③・ポピュリズム」の追加版として、2017学習院大学・現代文(吉田徹「ポピュリズムにどう向き合う」)の解説をします。 gensairyu.hatenablog.com ここで、流行・頻出論点である…

2013東大国語第1問(現代文・評論文)解説ー翻訳・異文化理解

(1)なぜ、この記事を書くのか? グローバル化、国際化の進展する現在において、政治・経済・社会などの様々な局面でグローバル化のマイナス面が鮮明になってきています。このような時こそ、「異文化理解」の重要性がますます高まってくるのです。 入試国語(現…

予想問題・共謀罪(テロ等準備罪)ー賛成説・反対説のそれぞれの理由

(1)なぜ、この記事を書くのか? 「共謀罪」の構成要件を改め「テロ等準備罪」を設ける「改正組織犯罪処罰法」は、与野党の激しい駆け引きの末、2017年6月15日に成立しました。安倍晋三首相は「テロを未然に防ぐために、国際社会としっかり連携したい…

予想問題「極大化した不安 共に過ごす時間を」山際寿一・現代文明論

(1)なぜ、この記事を書くのか? 以下に紹介する山際寿一氏の論考(「極大化した不安 共に過ごす時間を」・耕論・〈私たちはどこにいるのか〉2017・1・1朝日新聞」)の一節、 「土地とも人とも切り離され、社会の中で個人が孤立している時代です。人類はどうやって安…

予想問題・養老孟司・個性・自分さがし『ぼちぼち結論』『バカの壁』

(1)なぜ、この記事を書くのか? 養老氏は、入試現代文(国語)・小論文における著者別出題数で、ほぼ毎年、ベスト10に入っている頻出著者です。 高校現代文(国語)や小論文の教科書にも、養老孟司氏の論考は、かなり採用されています。 そこで、今回は、現…

予想出典・『永遠平和のために』カント・平和・移民問題・グローバル化

(1)なぜ、この記事を書くのか? 最近では、民族紛争・宗教対立・英国のEU離脱・トランプ現象など、国際関係・外交問題・グローバル化関連のニュース・論考が非常に多くなっています。 最近の大学入試国語(現代文)・小論文でも、これらに関連する政治哲学・政治…

2017大阪大国語(現代文・評論)解説・論点的中報告⑤・文系の知

(1)2017でも、センター現代文、東大現代文、早大政経・法・現代文、学習院大現代文、慶大経済・小論文に続き、大阪大現代文にも、当ブログの予想論点記事が的中しました。 2017でも、 ①センター国語第1問(現代文・評論文)、 ②東大国語第1問(現代文・評論文)…

2017慶大経済小論文・解説・論点的中報告④・ソクラテス的思考

(1)2017でも、センター現代文、東大現代文、早大政経・法・現代文、学習院大現代文に続き、慶大経済・小論文にも、当ブログの予想論点記事が的中しました。 つまり、「慶大経済・小論文問題」に、当ブログの予想論点記事(「デモクラシー(民主主義)」・「文系学部解…

頻出論点・「『私』消え、止まらぬ連鎖」高村薫・消費社会・欲望論

(1)なぜ、この記事を書くのか? 様々な、深刻な社会問題の背景には、実は、「消費社会」・「欲望論」の問題が潜んでいます。 「消費社会」・「欲望論」の論点は、このブログで以前にも記事化しました。(→下にリンク画像を貼っておきます) しかし、分かりにくい側面…

直前特集・小論文・総整理ー慶大・難関大ー頻出論点・重要ポイント

(1)入試直前特集・小論文・総整理ー慶大・難関大ー頻出論点・重要ポイント 小論文対策・入試直前特集として、小論文の重要ポイント・頻出論点を、慶応大の過去問などを通して、提示していきます。 最近の記事の重要部分を一部抜粋を列挙していきますが、一部抜…

入試直前特集ー2017現代文・小論文入試予想論点・体系的総整理

入試直前特集ー2017年度・現代文(国語)・小論文・入試予想論点ー体系的総整理 当ブログは以下の基本的方針で作成しています。 以下に、当ブログの第一回記事の開設の言葉を引用します。下にリンク画像が貼ってあります。 「今現在の入試現代文・小論文の最新…

トランプ現象と夏目漱石→反グローバリズム的発言と文明開化批判

(1)今回の記事を書く理由→「トランプ現象」と夏目漱石→反グローバリズム的発言と「文明開化」批判 アメリカ大統領選における「トランプ現象」は、日本でも、2016年後半期から、政治的・経済的・社会的に大きな話題になりました。 当初の予想に反して、結果的…

小説問題・純客観的解法『夢十夜・第六夜』夏目漱石と文明開化

け (1)小説問題・純客観的解法『夢十夜・第六夜』・夏目漱石と文明開化 ① 小説問題を得意分野にしよう 小説問題を得意分野にしよう。 センター試験でも、難関大学入試でも、小説・エッセイ(随筆)問題が国語(現代文)における敗因だったという受験生が多いよう…

国語予想問題「プロの裏切り・プライドと教養の復権を」神里達博

(1)現代文(国語)・小論文予想問題ー「プロの裏切り・プライドと教養の復権を」(2015・12・18「朝日新聞」月刊安心新聞)ーなぜ、この論考に注目したのか? ① 第一に、最近の流行論点・テーマが含まれているからです。 つまり、 「企業の怠慢・不正・犯罪」、 「専門家・科…

予想問題「スポーツと民主主義」『反・民主主義論』(佐伯啓思)

(1)現代文(国語)・小論文・予想問題(出典)ー「スポーツと民主主義」『反・民主主義論』(佐伯啓思)ーなぜ、これらの論考に注目したのか? 【1】『反・民主主義論』の紹介をします 表紙の帯には、「民主主義を信じるほど、不幸になっていく」という刺激的なキャチ…

現代文・小論文・予想問題解説『さらば、資本主義』(佐伯啓思)①

(1)現代文(国語)・小論文・予想出典(問題)ー『さらば、資本主義』(佐伯啓思)(新潮新書)ーなぜ、この本に注目したのか? 【1】本書の紹介 本書は2015年10月20日に発行されました。 本書は、月刊「新潮45」連載の「反・幸福論」(2014年9月号~2015年6月号…

『君たちが知っておくべきこと』佐藤優②・現代文・小論文予想出典

(1)この記事は、「現代文・小論文・予想問題・実戦的解説・『君たちが知っておくべきこと・未来のエリートとの対話』(佐藤優)(新潮社)①」の続編です。 今回の記事の理解を深めるためにも、前回の記事を、ぜひ、参照してください。 (2)「真のエリートになるため…

『君たちが知っておくべきこと』佐藤優 ①・現代文・小論文予想出典

(1)現代文(国語)・小論文・予想出典ー『君たちが知っておくべきこと・未来のエリートとの対話』(佐藤優)について 最近、出版された『君たちが知っておくべきこと・未来のエリートとの対話』(佐藤優)(新潮社)が、来年度の難関大学の現代文(国語)・小論文に出題…

予想問題・『文系学部解体』室井尚・『日本の反知性主義』(2)

(1)予想問題・第4章「大学が崩壊する」 前回の記事は、『文系学部解体』の全体の概要と解説を書きました。 今回の記事から、このブログを読む方は、前回の記事も参照してください。 その方が、この記事のより深い理解につながると思います。 以下に、前回の…

予想問題・「SMAP と小林幸子」松井彰彦氏の論考-市場vs共同体

(1)この記事を書く理由 【1】この記事を書く理由 松井彰彦氏は、理論経済学、ゲーム理論(最近の入試の流行テーマ・論点)、障害と経済、を専門とする経済学者(東大大学院教授)です。 著書としては 『慣習と規範の経済学-ゲーム理論からのメッセージ』…

(予想問題)『日本の反知性主義』・鷲田清一氏の論考・異文化理解

(1)なぜ、この論考に注目したのか? 鷲田清一氏は、ほとんどの難関大学の入試現代文(国語)・小論文で一度は出題されている、トップレベルの頻出著者です。 最近では、東北大学、早稲田大学、上智大学等で、出題されています。 鷲田氏の入試頻出著書として…

予想問題ー『日本の反知性主義』(2015年発行)内田樹氏の論考

(1)なぜ、この論考に注目したのか? 内田樹氏は、難関大学での現代文(国語)・小論文の出題が多い、トップレベルの入試頻出著者です。 最近では、早稲田大学、立命館大学等で出題されています。 内田氏は、倫理学者、翻訳家です。専門は、フランス現代思想で…