現代文最新傾向LABO 斎藤隆

入試現代文の最新傾向を分析し、次年度の傾向を予測する大胆企画

空欄補充問題対策・コツ・ポイントー山崎正和・夏目漱石・和辻哲郎

【1】空欄補充問題をマスターしよう→空欄補充問題対策・ポイント・コツ→短期間で得意分野にするために

 

 

 「空欄補充問題」は、難関私立大では必須であり、最近では、難関国公立大学でも出題されてきています。

 

 「空欄補充問題」は、「国語全体」に占める配点の割合も、決して小さくないのです。

 「この形式の設問」が苦手であると、合格可能性は低下してしまいます。

 

 しかも、「空欄補充問題」が出来ないと、全体の文脈把握が困難になってしまうのです。

 従って、「空欄補充問題」を得意分野にすることが、賢明です。

 

【空欄補充問題・解法のポイント・コツ】

① 前後の文脈に注目して、客観的に厳密に解いてください。

    このことを強く意識することがポイントです。

 空欄補充問題は、厳密な論理クイズ・ゲームの感じで、やっていくとよいのです。

 

② 自分にとって分かりやすい空欄から、入れていくとよいでしょう。

 最初の空欄から律儀に入れようとしない方がよいです。

 対応関係の明確な、ヒントの多い、分かりやすい空欄から入れていくべきです。

 分かりにくい空欄を飛ばす勇気が必要です。

 分かりやすい空欄を埋めていくことで、ヒントが増加することがあります。

 

③ キーワードを入れていく場合が多い、ということを知っておくとよいです。

 

④ 特に、空欄補充問題が不得意な受験生は、空欄補充問題のみを集中的にやるべきです。

 ついでに、記述・論述問題、傍線部説明問題、趣旨合致問題等をやっているから、いつまでも、空欄補充問題に対して、不得意意識を持つことになるのです。

 私自身が受験生の時は、他の種類の設問と比較して、少々、空欄補充問題が苦手だった時期がありました。

 しかし、高校の国語教師のアドバイスに従って、集中的に空欄補充問題のみの問題演習をした結果、むしろ、得意な問題形式になった経験があります。

 生徒たちに、この方法を勧めていますが、かなり効果が上がっているようです。

 

⑤ 空欄補充問題には、慣れが必要です。

 ある程度の数をこなすことが大切なのです。

 

⑥ その際には、なるべく、頻出著者の論考をやるべきでしょう。

 入試本番で同一文章、類似の文章に当たる可能性が高いからです。

 

⑦ 問題をやる時には、空欄補充問題が目立つ、大問数の多い入試過去問・問題集を買うべきです。

 空欄補充問題は、それほど解説は詳しくなくてもよいので、薄めで、大問30問くらいの1000円前後の問題集がベストです。

 それを2~3数冊買って、やるとよいと思います。

 私の『頻出・私大の現代文』(開拓社)は、空欄補充問題が多く、大問30問で約620円なので、おすすめです。

 

 

 

 

 

⑧ ここで、特に、おすすめなのは、『全国大学入試問題正解・国語・私大編』(旺文社)を買うことです。

 問題数が大量、

 最新論点・論考が多く収録されている→来年度以降も出題される可能性が高い、

 トップレベルの難関私立大の問題の比率が高い、

 古文、漢文、小論文にも使える、

と、様々なメリットがあります。

 税込で約5600円なので、単価は少々高いですが、予備校の授業2~3回分にすぎません。

 「人生」が変わる可能性を考えたら、安いものです。

 総合的に考えると、割安と言えます。

 ぜひ、ご検討ください。

 

 

  

 

 

 

【2】演習問題①→時間制限をしないで、じっくり考えよう→じっくり考えることが思考力アップにつながりますー山崎正和『大分裂の時代』(1999早稲田大学・政経学部)

 

問 次の文を読み、後の問いに答えよ。 

 (山崎正和氏の論考)

「知識は多様な情報を結合したうえ、それぞれに評価と解釈を加えて、一定の範囲で秩序ある全体像をつくりあげる。それは多数の情報を内に含むほど現実をよく反映し、全体としての統一の度合いが高いほど行動を導く力を増す。知識は情報の新しさと知恵の不変性を併せ持つ形で、動的でしかも安定した有機的発展を見せるものである。それはまた、情報の多様性と知恵の、単一性の中間に立つ形で、範疇という名の類別化を行い、分化する情報と直観する知恵を融合して構造的体系を形づくる。知識は永遠に世界を一元的に説明することを夢見ながら、たえずその夢を新発見と専門分化に裏切られ、危うい均衡のなかで成長するときに存続するといえよう。

 さらに普遍性と個別性という観点でも、知識は情報と知恵の中間に立つと見ることができる。情報は、断片的であるがゆえに内部に多様な視点を含まず、複雑な現実の限られた局面によく対応するため普遍的な妥当性が高い。「〔 1 〕」という〔 2 〕は万人が受け入れ、説得の努力なしに世界に伝達される。他方、「〔 3 〕」という長老の〔 4 〕は極度に個人的であり、その能力を信頼しない人にとってはなんの妥当性もない。それが意味を持つのは、せいぜい同一の伝統に繋がれ、情緒的な一体性を持つ小共同体のなかだけであろう。これに対して、この〔 4 〕に〔 2 〕の持つ分節性を与え、現実との対応関係を増しながら総合的判断をくだすのが輪郭たとえば「〔 5 〕」という農業気象の〔 6 〕である。その妥当性は議論の余地を含み、説得の努力が必要だという意味で個別的であるが、説得が可能だという意味で同時に普遍的でもあるのある。(山崎正和『大分裂の時代』)

 

問1 空欄1・3・5に入る最も適当なものを次の中から選べ。

イ  今年の雨量は多い

ロ  梅雨は宿命的なものだ

ハ  本日の東京は雨である

ニ  この雨は田植えの合図だ

ホ  今日の雨は心地よい

 

問2 空欄2・4・6に入る最も適当なものを次の中から選べ。

イ 感情 ロ 知識 ハ 観念 ニ 情報 ホ 知恵

……………………

(解答)

問1 1→ハ 3→ニ 5→イ

問2 2→ニ 4→ホ 6→ロ

 

(解説)

問1・問2を総合的に検討します。

 空欄1・3・5と空欄2・4・6が、混合して登場している今回のような問題では、問1・問2に個別に対応するのではなく、問1・問2を、まとめて解いていく方が効率的です。

 また、これだけ、空欄が密集していて、しかも、数が多い時は、自分にとって分かりやすい空欄から埋めていくようにしてください。 「最終的にすべての空欄が埋まればよい」といった、気楽な、柔軟な、心構えが必要です。

 

 第ニ段落第ニ文の「情報は・・・・普遍的な妥当性が高い」と、「〔2〕は万人が受け入れ、説得の努力なしに世界に伝達される」は同一内容なので、〔2〕には「情報」(ニ)が入ります。

 また、第一段落第四文の「分化する情報」、〔1〕の直前の文の「情報は、断片的」より、〔1〕には「本日の東京は雨である」(ハ)が入ります。

 

 〔4〕には、直前の「長老」と、第一段落第一四文化の「直観する知恵」に注目して、「知恵」(ホ)が入ります。

 また、〔3〕には、直後の「その(長老の)能力を信頼しない人にとってはなんの妥当性もない」に着目して、「この雨は田植えの合図だ」(ニ)が入ります。

 

 〔6〕には、前段落第三文の「知識は・・・・動的で・・・・有機的発展」と、〔5〕の直前の「総合的判断」をヒントにして、「知識」(ロ)が入ります。

 また、〔5〕には、「総合的判断」に注目して、「今年の雨量は多い」(イ)が入ります。

 

 つまり、本問は、「情報」・「知識」・「知恵」の「三つのキーワードの関係」が問われています。

 この「関係」は、頻出論点です。

 この「関係」については、前回の記事で、慶応大学環境情報学部・小論文の過去問を検討する際に解説しましたので、ぜひ、ご覧ください。

 下にリンク画像を貼っておきます。

 

 

gensairyu.hatenablog.com

 

 なお、山崎正和氏の論考については、最近、このブログで2つの記事を発表しました。

 いずれも、来年度の入試現代文(国語)・小論文対策として重要です。

 ぜひ、参照してください。

 

gensairyu.hatenablog.com

 

 

gensairyu.hatenablog.com

 

《山崎正和氏の紹介》

 山崎正和氏は、1934年、京都生まれ。劇作家、評論家、演劇研究者。文化功労者。日本芸術院会員。大阪大学教授、東亜大学学長、中央教育審議会会長などを歴任。

 主な著書として、

『世阿弥』(新潮文庫)(第9回岸田國士戯曲賞受賞)『劇的なる日本人』(新潮社)

『混沌からの精神』(ちくま学芸文庫)

『日本文化と個人主義』(中央公論社)

『近代の擁護』(PHP研究所)

『社交する人間』(中公文庫)

『装飾とデザイン』(中公文庫)

『日本人はどこへ向かっているのか』(潮出版社)

などが、あります。

 

 また、山崎正和氏は、トップレベルの入試頻出著者です。

 最近では、以下の難関大学で出題されています。

大阪大学『混沌からの表現』

神戸大学『社交する人間』

早稲田大学政経『大分裂の時代』

富山大学『介護の社会化』 

和歌山大学 「地球を読む・道徳教育の推進」

早稲田大学(政経)『大分裂の時代』

上智大学(経済)『装飾とデザイン』

明治大学政経『混沌からの表現』

同志社大学『装飾とデザイン』

法政大学(全学部入試)『世紀を読む』

関西大学『装飾とデザイン』

 

 

  

 

 

 

 【3】演習問題②→時間制限をしないで、じっくり考えよう(当ブログによる予想問題←早稲田大学(政経)の過去問を参考にしました)

 

問 次の文を読み、後の問いに答えよ。

(青字は当ブログによる「ふりがな」・「注」です)

 (夏目漱石氏の論考)

 「西洋の開化(すなわち一般の開化)は〔 A 〕内発的であって、日本の現代の開化は〔 B 〕外発的である。ここに〔 C 〕内発的と云うのは内から自然に出て発展するという意味で、ちょうど花が開くようにおのずから蕾(つぼみ)が破れて花弁が外に向うのを云い、また〔 D 〕外発的とは外からおっかぶさった他の力でやむをえず一種の形式を取るのを指したつもりなのです。もう一口説明しますと、西洋の開化は行雲流水のごとく自然に働いているが、御維新後外国と交渉をつけた以後の日本の開化は大分勝手が違います。もちろんどこの国だって隣づき合いがある以上はその影響を受けるのがもちろんの事だから、わが日本といえども昔からそう超然としてただ自分だけの活力で発展した訳ではない。ある時は三韓また或時は支那という風に大分外国の文化にかぶれた時代もあるでしょうが、長い月日を前後ぶっ通しに計算して大体の上から一瞥(いちべつ)(「漢字の読み問題」として頻出です)して見るとまあ比較的〔 E 〕内発的の開化で進んで来たと云えましょう。少なくとも鎖港排外の空気で二百年も麻酔した揚句(あげく)、突然西洋文化の刺戟(しげき)に跳(は)ね上ったぐらい強烈な影響は有史以来まだ受けていなかったと云うのが適当でしょう。日本の開化はあの時から急激に曲折し始めたのであります。また曲折しなければならないほどの衝動を受けたのであります。これを前の言葉で表現しますと、今迄〔 F 〕内発的に展開して来たのが、急に自己本位の能力を失って外から無理押しに押されて否応(いやおう)なしになしにその云う通りにしなければ立ち行かないという有様になったのであります。それが一時ではない。四五十年前に一押し押されたなりじっと持ち応(こた)えているなんて刺戟ではない。時々に押され刻々に押されて今日に至ったばかりでなく向後何年の間か、またはおそらく永久に今日のごとく押されて行かなければ、日本が日本として存在できないのだから〔 G 〕外発的というよりほかに仕方がない。その理由は無論明白な話で、我々が四五十年間始めてぶつかった、また今でも接触を避ける訳に行かないかの西洋の開化というものは我々よりも数十倍労力節約の機関を有する開化で、また我々よりも数十倍娯楽道楽の方面に積極的に活力を使用し得る方法を具備した開化である。」(夏目漱石「現代日本の開化」)

 

問題 本文中の空欄A~Gの中に入れるべき語を次の語の中から選べ。(当ブログによる予想問題)

外発的 内発的

 

……………………

 

(解答)

Aー内発的 Bー外発的 Cー内発的 Dー外発的 Eー内発的 Fー内発的 Gー外発的

 

(解説)

 この問題こそ、「正解の単語を入れて、解法を読むべき」です。

 そうでないと、頭が混乱する可能性が大です。

 私でも、正解の単語を入れて読まないと、混乱してしまいます。

 「演習後の検討は、正解の単語を入れて本文を読む」

 これこそ、「空欄補充問題・攻略のコツ・ポイント・秘訣」です

 

A 第三文の「西洋の開化は行雲流水の如く自然に働いている」に注目して下さい。 

 「内発的」が入ります。

 

B 第3文の「西洋の開化」と「日本の開化」の対比がヒントになります。

 「外発的」が入ります。

【「対比」の重要性】

 「対比」は、現代文・古文・漢文の全てで「解法」の大ポイントになっています。 

 常に、「対比」を意識しておいてください。

 

C 直後の「内から自然に出て発展するという意味」に注目してください。

 「内発的」が入ります。

 

D 直後の「外からおっかぶさった他の力でやむをえず一種の形式を取るのを指したつもり」がヒントです。

 「外発的」が入ります。

  

E 空欄を含む一文の前半と、空欄の直後の一文に注意してください。

 「内発的」が入ります。

 

F 直後の「〔〕に展開して来たのが、急に自己本位の能力を失って外から無理押しに押されて否応なしに」の部分を確認してください。

 「内発的」が入ります。

 

G 直前の「向後何年の間かまたおそらく永久に今日の如く押されて行かなければ、日本が日本として存在出来ないのだから〔〕」の部分がヒントになります。

 「外発的」が入ります。

 

 以上のように、全体的に基本的な問題になっています。

 文語文的、擬古文的で、読みにくいからといって、イヤがらない方がよいです。

 

 

【本問の価値】

 夏目漱石は、長い間、現代文(国語)の入試頻出著者であり、毎年トップレベルの出題数になっています。

 特に、難関大学における出題率が高いのです。

 本問を、よく復習しておいて下さい。

 

 最近の出題状況は以下の通りです。

センター試験「『道草」』

センター試験『彼岸過迄』

一橋大学(前期)「文学談」

一橋大学(前期)「現代日本の開化」

筑波大学(前期)『それから』

九州大学「模倣と独立」

早稲田大学(政経)「現代日本の開化」

早稲田大学(政経)「思い出す事など」

早稲田大学(国際)『道草』

早稲田大学(国際)『永日小品』

上智大学(法)『吾輩は猫である』

上智大学(経済)「草枕』

上智大学(経済)『それから』

上智大学(経済)「イズムの功過」

中央大学(法)「模倣と独立」

明治大学(文)『永日小品』

青山学院大学「思い出す事など」

 

 「夏目漱石の文章の特徴」としては、以下の点があげられます。

 英文学・漢文についての奥深い教養。

 何事にも過度の期待をしない、すべてのものに対する相対主義的な冷静な態度

 特に、人間関係や文明への淡々とした姿勢。

 どれをとっても、ある意味で、とても現代的・哲学的な作家です。

 

【夏目漱石の紹介】

夏目漱石(1867ー1916) 小説家・英文学者。東京都生まれ。漱石は、余裕派・高踏派と呼ばれ、森鴎外とともに、反自然主義の立場で活躍した。近代人の自我を追究し、晩年は「即天去私」の境地に立った。作品として、「吾輩は猫である」「坊っちゃん」「草枕」「ニ百十日」「夢十夜」「三四郎」「それから」「門」「思い出す事など」「彼岸過迄」「行人」「こころ」「硝子戸の中」「道草」「明暗」などがある。

 

 なお、夏目漱石については、最近、別の記事を発表しましたので、そちらも、ご覧ください。

 

 

gensairyu.hatenablog.com

 

 

 【4】空欄補充問題・演習問題③ー和辻哲郎『風土』

問 次の文を読み、後の問いに答えよ。

(なお、「・」の付加されている活字は太字にしました)

「地中海地方の雨量は日本の3、4分の1であるが、その雨も冬の雨期に静かに大地をうるおすのであって、土地を洗うように降るのではない。

 風は一般にきわめて弱い。風の弱いことを明らかに示しているのは樹木の形である。それは植物学の標本のように端正で、従って規則正しい。そこには植物学の説く通りの規則正しい枝の張り方が認められる。それは我々に人工的という感じを与えるのみならず、その規則正しい理屈に合った形のゆえに、さらに著しく合理的であるという感じをも与える。しかし、考えてみると、このような形が人工的に思えるのは我々の国土の不規則な形の樹を見慣れているからである。規則正しい形は我々の国においてこそ人工的にしか作り出せないものであるが、しかし、それは植物にとって自然的な形なのであり、従って不規則な形こそ不自然なのである。そこでわが国においては[ ア ]と合理的とが結びつき、ヨーロッパにおいては[ イ ]と合理的とが結びつくということも言い得られる。ルネサンスのイタリアの絵の背景として描かれるシンメトリーの樹の姿はイタリアにおいては自然的でありつつ合理的な印象を与えるが、桃山時代の襖絵(ふすまえ)に描かれるうねった樹の姿は日本において自然的でありつつ非合理的な統一を表現している。そうして、このような区別が帰するところは風の強弱である。暴風の少ないところでは樹の形が[ ウ ]になる。すなわち、自然が暴威を振るわないところでは自然は[ エ ]な姿に己れを現している。

 自然が従順であることは、かくして自然が[  オ ]であることに連絡してくる。人は自然の中から容易に規則を見いだすことができる。そうして、この規則に従って自然に臨むと、自然はますます従順になる。このことが人間をしてさらに規則を探求せしめるのである。」(和辻哲郎『風土』)

 

問題 空欄ア~オに入れるのに適当な語句を次の中から選べ。(関西大学)

1 人工的 2 自然的 

3 合理的 4 非合理的 

5 規則的 6 不規則的 

7 科学的

 

……………………

 

(要旨)

 地中海地方の自然は、日本では人工的にしか作り出せない規則正しさを、自然のままで持っている。ここでは、自然的であることが、合理的であることと、そのまま結びつく。地中海地方の人間は、そうした従順で合理的な風土の中で、自然の持つ規則性を探求した。

 

(解答)

アー1 イー2 ウー3 エー3 オー3

 

(解法)

→再び、強調します。

 解法を読む時は、実際に、正解の単語を入れて考えるべきです。

 より、理解が深まります。

ア 直前の一文に「規則正しい形は我々の国においてこそ人工的にしか作り出せない」とあるから、日本では、「規則正しい形」=「合理的」=「人工的」となります。

 従って、1の「人工的」が入ります。

 

 本問のように、大量に空欄がある時には、最初の空欄から律儀に埋める必要は、ありません。

 混乱したら、最初の方は飛ばして、分かりやすい空欄から埋めていけばよいのです。

 ある程度気楽に、リラックスして、効率的に、要領よく、やっていくことが大切です。

 

イ 「ヨーロッパの植物に見られる規則正しい形」は、「植物にとって自然的な形」です。

 従って、「規則正しい形」=「合理的」=「自然的」となります。

 よって、2の「自然的」が入ります。

 

ウ 直前の文の「このような区別」に注目してください。

 この「区別」とは、樹木の形(自然)が、イタリアでは「合理的」なのに対して、日本では「非合理的」ということです。

 従って、2の「自然的」でも、5の「規則的」でもなく、3の「合理的」が入ります。   

 

エ 「すなわち」で始まる〔 エ 〕を含む文は、直前の文の「言い換え」ですから、

と同じく、「合理的」が入ります。

 

オ オの直前の「かくして」は、「直前の内容を確認して次につなげる役割」を有しています。

 従って、「合理的」となります。

→こういった問題こそ、本文から離れないで、じっくり考えていくべきです。

 

→【空欄補充問題対策】

 「空欄補充問題」は、空欄の直前・直後にヒントがあることが非常に多いのです。

 空欄補充問題を解く際には、本文の精読・熟読が不可欠です。

 要約を離れ、本文に集中しながら(本文をじっと見ながら)、考察するようにしてください。

 このことは、一般的には、案外と意識されていないようです。

 

【『要約を書くこと』についての私の見解】

 私は、「要約を書くこと」は無意味、むしろ消費時間・労力を考えた場合には、有害無益だと思っています。

 人間の頭脳は、自然に要約しつつ理解するように出来ているからです。

 高校の段階で「要約についての自分の考え」を客観化するために、「要約を書くこと」は、一定の意義があります。

 しかし、浪人になった時まで、「要約を書くこと」を中心に、現代文を学習することは、一橋大学志望者以外は再考するべきです。

 単語力アップをこそ、心掛けるべきです。

 そうでないと、入試で初見の文章に対応する際に、不利になるだけです。

 時間・労力は有限です。

 賢明になってください。

 このことは、前回の記事にも書きました。

 なお、「入試の現代文を要約すること」の「限界・無意味性」については、下の記事を、ぜひ、ご覧下さい。

  

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 ここで、「和辻哲郎氏の紹介」をします。

(1889~1960)哲学者、文化史家、評論家。兵庫県生まれ。東大哲学科卒業。日本文化史、仏教、儒教の研究に多大な業績を残した。

 主な著書として、『イタリア古寺巡礼』『日本精神研究』『孔子』(いずれも岩波文庫)などがある。

 

 和辻哲郎氏の入試頻出著者です。

 最近では、以下の大学で出題されています。

京都大学『風土』

早稲田大学(政経)「茸狩り」

早稲田大学(文化構想)『日本精神史研究』

明治大学(法)『 日本倫理思想史』

立命館大学(法・文)『古寺巡礼』 

国学院大学『埋もれた日本』

 

 

 

  

 

 

ーーーーーーーー

 

今回の記事は、これで終わりにします。

次回の記事は、約10日後に発表の予定です。

 

 

 

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