現代文最新傾向LABO 斎藤隆

入試現代文の最新傾向を分析し、次年度の傾向を予測する大胆企画

小論文

「身体、この遠きもの」鷲田清一・1999東大国語(現代文)解説

(1)「身体論」・「心身問題」とは何か? 入試頻出論点、流行論点である「身体論」は難解です。難解ゆえに、読解問題として、ふさわしいから、頻出、流行になっているという側面が、あるように思えます。「身体論」は予備知識・教養がモノを言うので、入試国語(現代…

2013東大国語第1問(現代文・評論文)解説ー翻訳・異文化理解

(1)なぜ、この記事を書くのか? グローバル化、国際化の進展する現在において、政治・経済・社会などの様々な局面でグローバル化のマイナス面が鮮明になってきています。このような時こそ、「異文化理解」の重要性がますます高まってくるのです。 入試国語(現…

擬古文・文語文・青学大現代文解説『濹東綺譚』永井荷風・近代批判

(1)なぜ、この記事を書くのか?→擬古文・文語文を得意分野にしよう。 大学入試現代文(国語)・小論文における、擬古文(および、擬古文的な、一時代前の読みにくい文章、文語文)の出題率は、決して低下していません。 むしろ、最近では、じわじわ増加していま…

予想問題『身の構造』市川浩/早大教育・過去問ー身体論・身(み)

(1)なぜ、この記事を書くのか? 近代原理であるデカルトの「心身二元論」については、様々な批判があります。 近代化の進展により、以下のような深刻な病理が顕著になってきました。 様々な事物からの奥行き・味わいの消滅、自己確認と無縁になってしまった…

予想問題ー共謀罪と監視社会ー自由・人権・民主主義を守るためには

(1)なぜ、この記事を書くのか? 現在、最近成立した共謀罪(テロ等準備罪)の様々な問題性を指摘する論考が、数多く発表されています。 入試対策上、それぞれの論考に目を通すことも重要です。 しかし、このような場合には、個々の専門的・技術的な論点よ…

予想問題・共謀罪(テロ等準備罪)ー賛成説・反対説のそれぞれの理由

(1)なぜ、この記事を書くのか? 「共謀罪」の構成要件を改め「テロ等準備罪」を設ける「改正組織犯罪処罰法」は、与野党の激しい駆け引きの末、2017年6月15日に成立しました。安倍晋三首相は「テロを未然に防ぐために、国際社会としっかり連携したい…

2015センター試験国語第1問(現代文・評論文)解説・IT化社会

(1)なぜ、この記事を書くのか? 2015年度センター試験国語(現代文・評論文)に出題された佐々木氏の論考(『未知との遭遇』)は、「IT化社会の問題点」、つまり、「歴史の崩壊」・「歴史意識の衰退」・「系譜学的(体系的)知の衰退」を鋭く指摘しています。この論点…

予想問題「極大化した不安 共に過ごす時間を」山際寿一・現代文明論

(1)なぜ、この記事を書くのか? 以下に紹介する山際寿一氏の論考(「極大化した不安 共に過ごす時間を」・耕論・〈私たちはどこにいるのか〉2017・1・1朝日新聞」)の一節、 「土地とも人とも切り離され、社会の中で個人が孤立している時代です。人類はどうやって安…

予想問題「広告の形而上学」岩井克人『ヴェニスの商人の資本論』

(1)なぜ、この記事を書くのか? 現在は、消費動向の低迷、不景気、デフレ経済、経済のグローバル化、新自由業主義的経済など、様々な経済的論点が、現代文(国語)・小論文で問題化しています。 こういう時には、経済学の基本的な論点、特に、「消費社会」・「広…

予想問題「シン・ゴジラ」御厨貴・「戦後」と「災後」・東日本大震災

(1)なぜ、この記事を書くのか? 最近になって、2016年度の大ヒット映画「シン・ゴジラ」に関する、哲学的・政治学的・社会学的な本質的論考が、出揃ってきました。 入試現代文(国語)・小論文の流行・頻出論点にとどまらず、私たちの人生に大きな影響を与えた…

予想問題「広がる『ポスト真実』」神里達博〈月刊安心新聞〉朝日新聞

(1)なぜ、この記事を書くのか? 最近、世界的に、政治の局面で「ポスト真実」ということが、重大なキーワードになっています。そこで、今回は、この最新キーワードについての解説記事を、 「広がる『ポスト真実』事実の軽視 まるで中世」(2017年2月17…

予想問題「ナウシカとニヒリズム」重田園江・2014学習院大過去問

(1)なぜ、この記事を書くのか? 現代社会は「ニヒリズム(虚無主義)」が蔓延している時代だ、と言われています。現代思想を理解するうえで、「ニヒリズム」の理解は必要不可欠です。入試現代文(国語)・小論文においても、「ニヒリズム(虚無主義)」は、頻出論点・流…

予想問題「人工知能の開発・その先の不老不死人間の問題点」山崎正和

(1)なぜ、この記事を書くのか? 今回の記事は、トップレベルの入試頻出著者である山崎正和氏の論考、「人工知能の開発ー『薔薇色』実は深刻な問題 不死が生む 傲慢な世界」(〈地球を読む〉2017・2・26『読売新聞』)の解説です。 今回の山崎正和氏の論考は、…

予想問題「無常という事」小林秀雄・身体感覚・身体論・死生観・随筆

(1)なぜ、この記事を書くのか? 小林秀雄氏は、一時代前の思想家・文芸評論家ですが、小林氏の思想は、決して、古びていません。 それは、小林氏の論考は、「人間存在の根源」に焦点を当てているからです。 それ故に、今だに、難関大学の現代文(国語)・小論文…

予想問題「憲法9条の矛盾」平和主義・集団的自衛権・佐伯啓思

(1)なぜ、この記事を書くのか? 平和主義、憲法9条改正問題、集団的自衛権は、大学入試現代文(国語)・小論文の最近の流行論点です。 しかし、これらの論点は、なかなか分かりにくい側面があります。 また、このような「政治的問題」は、政治的思想調査、…

予想問題・養老孟司・個性・自分さがし『ぼちぼち結論』『バカの壁』

(1)なぜ、この記事を書くのか? 養老氏は、入試現代文(国語)・小論文における著者別出題数で、ほぼ毎年、ベスト10に入っている頻出著者です。 高校現代文(国語)や小論文の教科書にも、養老孟司氏の論考は、かなり採用されています。 そこで、今回は、現…

予想問題『悲鳴をあげる身体』鷲田清一・存在の世話・存在の肯定

(1)なぜ、この論考に注目したのか? 鷲田清一氏は、ほとんどの難関大学の入試現代文(国語)・小論文で一度は出題されている、トップレベルの頻出著者です。 最近では、センター試験、東京大学、東北大学、早稲田大学、慶應大学、上智大学等で、出題されてい…

予想出典・『永遠平和のために』カント・平和・移民問題・グローバル化

(1)なぜ、この記事を書くのか? 最近では、民族紛争・宗教対立・英国のEU離脱・トランプ現象など、国際関係・外交問題・グローバル化関連のニュース・論考が非常に多くなっています。 最近の大学入試国語(現代文)・小論文でも、これらに関連する政治哲学・政治…

予想問題『じぶん・この不思議な存在』鷲田清一・他者の他者としての自分

(1)なぜ、この論考に注目したのか? 鷲田清一氏は、ほとんどの難関大学の入試現代文(国語)・小論文で一度は出題されている、トップレベルの頻出著者です。 最近では、センター試験、東京大学、東北大学、早稲田大学、慶應大学、上智大学等で、出題されてい…

現代文・小論文キーワード・最新オススメ本『現代思想史入門』船木享

現代文・小論文キーワード・マスターのためのオススメ本→『現代思想史入門』(船木享・ちくま新書)→2017早大人間現代文に、早くも4000字の論考が出題されました。 この記事の構成は、以下のようになっています。 (1)キーワードをマスターしよう→これこそが…

2017早大国際現代文・解説・論点的中報告⑦・IT化社会・モラル

(1)2017では、センター現代文、東大、早大政経・法、学習院大、慶大経済(小論文)、大阪大、神戸大に続き、早大国際現代文にも、当ブログの予想論点記事が的中しました。 2017でも、 ①センター現代文(「科学論」)、 ②東大現代文(「科学と倫理」)、 ③早大(政経…

『考える身体』身体論・解説・論点的中報告⑥・2017神戸大現代文

(1)2017では、センター現代文、東大、早大政経・法、学習院大、慶大経済(小論文)、大阪大に続き、神戸大現代文にも、当ブログの予想論点記事が的中しました。 2017でも、 ①センター国語第1問(現代文・評論文)、 ②東大国語第1問(現代文・評論文)、 ③早大…

2017大阪大国語(現代文・評論)解説・論点的中報告⑤・文系の知

(1)2017でも、センター現代文、東大現代文、早大政経・法・現代文、学習院大現代文、慶大経済・小論文に続き、大阪大現代文にも、当ブログの予想論点記事が的中しました。 2017でも、 ①センター国語第1問(現代文・評論文)、 ②東大国語第1問(現代文・評論文)…

2017慶大経済小論文・解説・論点的中報告④・ソクラテス的思考

(1)2017でも、センター現代文、東大現代文、早大政経・法・現代文、学習院大現代文に続き、慶大経済・小論文にも、当ブログの予想論点記事が的中しました。 つまり、「慶大経済・小論文問題」に、当ブログの予想論点記事(「デモクラシー(民主主義)」・「文系学部解…

2017早大現代文・学習院大現代文・論点的中報告③・ポピュリズム

(1)2017早大・学習院大・国語(現代文・評論文)・予想論点的中報告・解説③→ポピュリズム 今回の記事では、このブログで予想論点記事として発表した「トランプ現象」・「ポピュリズム」・「民主主義」が、2017年度入試の国語(現代文・評論文)問題に、どのように…

2017東大国語第1問(現代文・評論)的中報告・解説・科学と倫理

(1)2017東大国語第一問・的中報告→2017センター試験国語第1問(現代文・評論文)に続き、2017東大国語第1問にも当ブログの予想論点記事(「科学論」「科学と倫理」)が的中しました。2016東大現代文ズバリ的中・一橋大現代文ズバリ的中(共に全…

志望理由の書き方ー推薦・AO入試ー熱意・意欲を具体的に明示せよ

(1)志望理由は、合格のポイントです 志望理由は、一般に思われているよりも、合否のポイントになっているようです。 これから、長年の受験指導から実感した、合格率の高まる志望理由の書き方を提示していきます。 ただし、この記事は、あなた方、読者諸君…

頻出論点・「『私』消え、止まらぬ連鎖」高村薫・消費社会・欲望論

(1)なぜ、この記事を書くのか? 様々な、深刻な社会問題の背景には、実は、「消費社会」・「欲望論」の問題が潜んでいます。 「消費社会」・「欲望論」の論点は、このブログで以前にも記事化しました。(→下にリンク画像を貼っておきます) しかし、分かりにくい側面…

予想論点ー労働観・自己・『人はなぜ働かなくてはならないのか』

最近、様々な労働問題・雇用問題が注目されています。そこで、入試現代文(国語)・小論文予想論点として、「労働の意義」・「労働観」について解説します。 (1)なぜ、この記事を書くのか? かつて、日本は先進国でも低失業率を誇ってきましたが、最近では、経済…

人工知能②ー身体性・自我・倫理問題ー現代文・小論文予想論点

2017センター国語第1問・「科学論」・「科学コミュニケーション」を発展的に考察し、「人工知能」について考えます。現代文(国語)・小論文・予想論点として解説します。 以下では、 (1)なぜ、この記事を書くのか (2)神里達博氏の論考・「人工知能と囲碁」(「月刊安…

予想問題・丸山真男『日本の思想』Ⅳ「である」ことと「する」こと①

(1)現代文(国語)・小論文・オリジナル予想問題解説・丸山真男『日本の思想』《Ⅳ・「である」ことと「する」こと》①」 【1】なぜ、本書に注目したのか? 本書は1961年発行ですが、今までに、東京大学、一橋大学、北海道大学、大阪大学(小論文)、神戸大学、慶応…

現代文・小論文・予想問題解説『さらば、資本主義』(佐伯啓思)①

(1)現代文(国語)・小論文・予想出典(問題)ー『さらば、資本主義』(佐伯啓思)(新潮新書)ーなぜ、この本に注目したのか? 【1】本書の紹介 本書は2015年10月20日に発行されました。 本書は、月刊「新潮45」連載の「反・幸福論」(2014年9月号~2015年6月号…

2014明大国語(現代文)解説『本は、これから』内田樹・電子書籍

(1)「電子書籍の問題点」、「電子書籍の未来への展望」、「紙の本の影響力・恩恵」は、入試現代文(国語)・(小論文)の最近の流行論点・テーマです 最近の一例を挙げます。小論文の場合は、その旨を表記します。現代文(国語)は、表記しません。 ・千葉大学-港千尋『…

2012センター国語第1問解説「境界としての自己」木村敏・関係性 

(1)センター試験国語(現代文)の最新・傾向を知っておくことは、センター試験国語(現代文)対策の重要なポイントです。 このブログは、国語(現代文)の最新傾向分析を発信することを目的にしています。 そして、現代文の最新・傾向分析・予想問題記事に実績があ…

推薦入試(就職試験)合格する自己紹介の書き方ー長所・短所

(1)推薦入試(就職試験)合格する自己紹介の書き方ー長所・短所 これから書くことは、就職試験にも応用できます。 就職試験に向かう人も、ぜひ、読んでください。 AO ・推薦入試は、現在、マーチレベル以上の大学、例えば、東京大学、京都大学、早稲田大学…

現代文・小論文キーワード・マスターのための・オススメ本・ベスト4

(1)キーワードをマスターしようー効果的・合理的な学習法・勉強法 これから、私が現代文(国語)・小論文の授業の参考資料として利用してきた本の中で、受験生でも利用可能なものを紹介していきます。 入試現代文(国語)・小論文の得点力アップのためには、キー…

予想問題・『文系学部解体』室井尚・『日本の反知性主義』(2)

(1)予想問題・第4章「大学が崩壊する」 前回の記事は、『文系学部解体』の全体の概要と解説を書きました。 今回の記事から、このブログを読む方は、前回の記事も参照してください。 その方が、この記事のより深い理解につながると思います。 以下に、前回の…

予想問題・『文系学部解体』室井尚・『日本の反知性主義』(1)

(1)この記事を書く理由ー私は3月3日に、ツイッター(現代文最新傾向LABO斎藤隆、@gen said ryu )で次のようなツイートをしました。 https://twitter.com/gensairyu …………………………… 【最新情報】 『日本の反知性主義』採用大学・ブログ予想記事の的中状…

予想問題・「SMAP と小林幸子」松井彰彦氏の論考-市場vs共同体

(1)この記事を書く理由 【1】この記事を書く理由 松井彰彦氏は、理論経済学、ゲーム理論(最近の入試の流行テーマ・論点)、障害と経済、を専門とする経済学者(東大大学院教授)です。 著書としては 『慣習と規範の経済学-ゲーム理論からのメッセージ』…

2016年東大国語ズバリ的中報告・内田樹氏・『日本の反知性主義』

(1)2016年東大国語ズバリ的中報告 ズバリ的中の報告をします。 『反知性主義』掲載の内田樹氏の論考「反知性主義者たちの肖像」については、このブログの予想問題記事として2016年2月10日に発表しました。(←この記事の下の、予想問題記事(2016…

2016年早大(スポーツ)小論文解説速報ー良問?奇問?意地悪?

(1)この記事を書く理由 2016年の早稲田大学(スポーツ科学部)の小論文試験で、少々変わった問題が出題されたので、このブログで紹介します。 良問? 奇問? 悪問? 意地悪? どれに該当するのか、評価が別れるような少々変わった問題。 このような小論文…

(予想問題)『日本の反知性主義』・鷲田清一氏の論考・異文化理解

(1)なぜ、この論考に注目したのか? 鷲田清一氏は、ほとんどの難関大学の入試現代文(国語)・小論文で一度は出題されている、トップレベルの頻出著者です。 最近では、東北大学、早稲田大学、上智大学等で、出題されています。 鷲田氏の入試頻出著書として…

予想問題ー3・11津波ビデオ(個人撮影)の影響力に関する論考

(1)なぜ、この論考に注目したのか (1) 長谷正人氏は、名著『映像という神秘と快楽 〈世界〉と触れ合うためのレッスン』(以文社)で、社会的にも注目された、映像文化論を専門としている社会学者(早稲田大学教授)です。 著書しては、『映画というテクノロ…

予想問題(出典)・山崎正和氏の「科学批判」ー「人間とは何か 問い直す時」 

(1)なぜ、山崎氏の論考に注目したのか? 山崎正和氏は、ほとんどの難関国公立私立大学の、入試現代文(国語)・小論文に、一度は出題されている、トップレベルの頻出著者です。 その山崎氏が、最近、読売新聞社に発表した「科学批判」の論考が、また、とても素…

開設の言葉ー入試現代文の最新傾向ー重要な、気付きにくい2本の柱

(1)ブログ開設の言葉 このブログは、現代文(国語・)小論文のテーマ・論点の、最新傾向を分析し、次年度の入試に役立つ情報(対策)を発信することを、主目的とするものです。最新のテーマ・論点について、教養を深める事も大切です。 ここ1年位、インターネッ…